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白藤 和成 |
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2011/12/31 |
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僕らの120日間戦争(6) |
妻の実家に辿り着いた時には
もう22時を過ぎていました。
「あらー、車でいい子にしてた?
お腹空いたんじゃない?早く上がって。」
孫の顔を久々に見た義父母が
気丈に普段通りの冷静さを装っていたことを
僕は感じ取っていました。
申し訳ない。
ホントに申し訳ない。
まさか孫との再開シーンを
こんな形で演出することになるとは。
なんて下手くそなディレクターなんだ、、、自分。
病状と入院先を義父母に説明したら
そのまま帰るつもりでした。
翌日の朝9時からの夏期講習に穴をあける訳にはいかない。
そんな僕の思いを察知したのか……
「トンボ帰りなんてダメよ!
こんな真夜中に休憩も取れずにもし事故でも起こしたら
それこそ家族はどうなるの!?
お願いだから一晩寝て行って!」
……鋭い(笑)
まあ、確かにこれから帰っても深夜2時くらいか。
それから仮眠取って
朝まともに行けるか分からんな。
だったら明日の朝までしっかり寝て
早朝に出発した方がマシかもしれん。
「じゃあ、一晩お世話になります」
既に子どもと二人の寝床が用意されていました。
深夜帰宅ばかりが続いていたので
子どもと二人で布団並べて寝るなんて
ホントに久しぶり
息子の布団の中に小さな温もりを見つけ
それをギュッと握り締めました。
その温もりが僕の手を握り返すと同時に
「おとうさん、あしたかえっちゃうの?」
うっ……なぜ今それを聞くんだ。
「うん、、、でも来週の日曜日にまた会いに来るからね。」
「にちようびぃ?」
「そう、日曜日。それまでは
おじいちゃんとおばあちゃんの言うこと聞いて
いい子にしてろよ」
「わかってるよぉ」
…何時の間にか、息子は夢の中へ。
「ごめんな、、、誕生日お祝いできなくて」
息子の誕生日4日前だというのに………
「でもいちばん苦しくて辛いのはお母さんなんだよ。」
そうなんだ。
今この瞬間
最も孤独と戦っているのは
病室で一歩も動けないお母さんなんだ。
強い子になろうな。男の子だもんな。
……続く
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2011/12/15 01:19:45 |
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