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経験工学 |
東京湾臨海部の液状化が激しいようですね。
液状化対策というのは
地震の振動に伴う力の作用で
土粒子間の間隙水圧が上昇し
粒子同士の摩擦力が失われることで地盤が耐力を失う現象。
その結果地下水が上昇し、地面がプールになります。
その対策のために設計計画時においては
液状化判定を実施し
地盤の液状化抵抗率(FL値)を計算し
規定値以下であれば対策を施す必要があるわけです。
一般的には
地中に強固なセメントの杭を一定間隔で打設したり
薬液等で地盤をカチカチに固めるなどして
FL値を上げる努力をするのですが・・・
施工箇所でどれほどの効果があるのかは
「地震が来てみないと分からない」
というのが実際のところでしょう。
それくらい地盤ってわかるようでわからないものです。
液状化した地盤は側方流動という現象を起こして
流れて動くことがあるので
橋脚なんかはこの側方流動の圧力を考慮して
倒壊しないように設計しています。
…ですが、どれだけ対策を施しても
想定した以上の加速度の揺れが来れば
たちまち抵抗力を失って破壊されてしまいます。
地盤に関する技術は
これだけ解析技術や施工技術が進んだ現代においても
まだまだ「経験工学」であったりします。
今回の地震の分析・解析が進めば
大幅な耐震基準の変更も生じるでしょう。
建築物、道路、港湾…
さまざまな基準が変わっていくことでしょう。
多くの犠牲を払ったことは本当に悔しいことですが
しかし、科学技術というものは
そこで立ち止まることなく
さらに進歩していくしかないのです。
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2011/03/16 22:08:11 |
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